広島県の地下水に含まれるウラン,ラジウムおよびラドン濃度の測定
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概要
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地下水に含まれるウラン及びラジウム濃度をγ線スペクトロメトリにより定量測定する方法を開発した。この方法では,地下水1Lをテフロンシート上で蒸発乾固し,残渣をシートにくるんで低バックグラウンドGe検出器でγ線計測を行う。<SUP>238</SUP>Uの崩壊により生成される<SUP>234</SUP>Thは約150日で放射平衡に達するので,<SUP>234</SUP>Thの測定により親核種である<SUP>238</SUP>Uの定量を行うことができる。ウランの測定結果をICP-MS法と比較して,概ねよい一致が得られた。地下水に溶出している<SUP>226</SUP>Raについても同時に定量が可能である。この方法を用いて広島県内58か所から採取された地下水について,ウラン濃度及びラジウム濃度を測定した。ラドン濃度については別に原水250mLを採取し,γ線計測により決定した。広島県内のウラン,ラジウム,ラドン濃度の分布と地質の関係を示すとともに,ウラン濃度とラジウム濃度には明らかな相関が見られ,ウラン濃度とラドン濃度の間には相関が見られないことを明らかにした。
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公益社団法人 日本アイソトープ協会 | 論文
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