遺伝的アプローチから見た小児気管支喘息
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概要
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気管支喘息は環境要因と遺伝要因とが複雑に関係して引き起こされる.この遺伝要因を同定するため,多くの遺伝解析が行われてきた.ゲノムワイド症例対照関連解析(genome-wide association study:GWAS)は全ゲノムにわたり頻度の高い遺伝子多型を対象とした,仮説を設定しないバイアスのかからない疾患関連遺伝子探索法である.十分な統計学的検出力を持つ網羅的なGWASにより,小児喘息の関連領域が明らかとなってきている.その結果,上皮傷害から自然-獲得免疫,そして気道炎症の始動に関わる遺伝子群の重要性が示されている.また複数のアレルギー疾患に共通する関連領域が存在することも明らかとなり,これらはアレルギーマーチのメカニズムの解明に役立つ可能性がある.同定された関連遺伝子群については今後,詳細な機能解析が必要であるが,GWASの知見は,ヒトのアレルギー疾患についての我々の理解を深めるものである.今後,よりよい治療法や予防法の確立のため,遺伝学,免疫学,疫学および臨床医学を統合した領域横断的な研究を進めていく必要がある.
- 日本小児アレルギー学会の論文
日本小児アレルギー学会 | 論文
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