わが国における経口免疫(減感作)療法の実態
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概要
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わが国のOITの実施状況を把握するために全国調査を行った. OITは「事前の経口食物経口負荷試験で症状誘発閾値を確認した症例に対し,原因食物を医師の指導のもと施設で統一された計画的プロトコールで経口摂取させ耐性獲得を誘導する治療法」と定義した.平成23年4月~5月に日本小児科学会研修指導施設の514施設を対象とし,平成23年度末までのOITの実施の有無を調査した.実施施設に対して平成23年6月~7月に入院と外来に分けてOITの内容を調査した.入院OITは20施設より511症例を,外来OITは32施設より889症例を集積した.倫理委員会の申請・文書同意の取得は全例で行われておらず,安全対策も不十分な施設も散見した.重症例を取り扱っている入院OITでは8割の施設で薬物療法を要した即時型症状の誘発を経験していた.その内訳は入院中が511例中409例(80%),外来経過観察中は288例(56%)に上った.比較的軽症例を取り扱う外来OITでは889例中の151例(17%)にとどまっていた.即時型症状以外の副作用も入院OITで3施設,外来OITで2施設が経験していた. わが国ではOITを実際の食品を用いて研究的診療として広く実施されていることが今回の調査で明らかになった.有効性・安全性を正しく評価し将来の治療手技として確立するためにもOITは食物経口負荷試験等の食物アレルギー診療に習熟した専門医が十分な安全対策を施して臨床研究として進めていくべきである.
- 日本小児アレルギー学会の論文
日本小児アレルギー学会 | 論文
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