奈良県における小児気管支喘息管理に関するアンケート調査―2004年と2008年での比較
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概要
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今回我々は,奈良県下の医療機関の協力を得て,小児気管支喘息管理について,2004年と同様に,アンケート調査を行った.対象期間は,2008年6月1日から7月31日までの2ヵ月間で,奈良県下の医療機関にアンケート用紙を設置し,回収した.2004年の調査より少ないが,405人から回答を得た.患児背景は0.5~17歳(中央値6歳)であった.性別は,男270人,女135人であった.喘息発症年齢は0~12歳(中央値2歳),喘息と診断された年齢は0~12歳(中央値2歳)と2004年の調査とほぼ同じであった.発作時期は夏に少なかった.喘息悪化要因も2004年の調査と同様に家塵と風邪が多かったが,タバコは有意に低下していた.喘息発作による救急外来受診,入院経験,および入院回数は2004年の調査と比較して有意に減少していた.発作時期も1年中ある患児が減少した.β<SUB>2</SUB>刺激薬の使用は,有意に低下した.しかし,原因除去および発作時の対応の理解は有意に低下していた.2004年の調査と比較すると,喘鳴,夜間睡眠障害,登校や行事への参加での支障は減っていた.保護者が,患児の喘息症状のコントロールが不十分,ならびに全くできていないと考えている率は,合わせて12.6%と有意に低下していたことから,喘息のコントロールはよくなっていた.しかし,2004年の調査と比較して,まだ,コントロール不十分な例もあり,原因除去や発作時の対応など患児および保護者教育を含めて,まだ改善しないといけない点が指摘される.今後も,さらにQOLを高めていく必要があると思われる.
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