喘息死委員会レポート2006
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2006年10月までに喘息死亡例として登録された194例について集計した.2003年に追加1名と,2005年に1名の登録があった.男女比は1997年以前97/62(1.6:1),1998年以降22/13(1.7:1)で,大きな変化はみられなかった.不明・未記入を除いて死亡前1年間の重症度をみると1997年以前は軽症26%,中等症30%,重症44%,1998年以降は軽症30%,中等症25%,重症45%で,重症度に大きな変化は見られなかった.死亡年齢と死亡場所の関係をみると自施設で死亡した例は0~6歳72%,7~12歳54%,13歳以上では39%と加齢に伴い減少傾向が認められた.逆に自施設以外の場所での死亡例が年長になるほど増加する傾向にあり,学校内あるいは養護学校,下校時など学校が関与する症例が認められた.重症発作に関連する既往歴について,1997年以前に比べ1998年以降は発作入院歴,意識障害,イソプロテレノール使用歴に関してやや減少傾向があるが,挿管歴は1997年以前は7%に対して1998年以降は17%と増加傾向がみられた.喘息死に関与したと思われる要因については,予期せぬ急激な悪化71%が最も多く,次いで適切な受診時期の遅れ65%であり,次いで発作程度の患者46%や家族47%の判断の誤りで,1997年以前も1998年以降も大きな変動は見られないが,モーターネブライザー吸入過度依存が1997年以前に11%であったが,1998年以降3%と減少傾向がみられた.死亡前1年間の薬物治療内容はキサンチン製剤投与が最も多かったが,1998年以降は減少する傾向がみられ,ステロイド吸入は増加傾向,β2刺激薬貼付剤の使用が新たに認められるようになった.β2刺激薬吸入過度依存例については,1997年以前と1998年以降で,全体として大きな差は認められなくなってきた.死亡月については,10月,11月,12月,1月と6月,8月に死亡が多く,2月,3月,4月,5月と7月,9月に死亡が少ない傾向が見られた.死亡時刻については2時,3時,7時,15時の順に多い傾向があったが,どこかの時間帯に集中するという傾向は認められなかった.
- 日本小児アレルギー学会の論文
日本小児アレルギー学会 | 論文
- IMPROVED METHOD OF MEASRUING EXHALED NITRIC OXIDE (NO)
- タイトル無し
- タイトル無し
- タイトル無し
- INVESTIGATION ON THE USEFULNESS OF SPACER DEVICE FOR INHALATION OF:β2-STIMULANT WITH MDI IN ASTHMATIC CHILDREN