腎細胞癌を合併した悪性リンパ腫の3例
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概要
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悪性リンパ腫は上皮性悪性腫瘍の合併が多いが,腎細胞癌との合併は稀である。われわれは1997年から2000年までの3年間に悪性リンパ腫を85例経験したが,このうち腎細胞癌合併例を3例経験したので,まとめて報告する。症例1: 57歳男性,γ/δ-T細胞リンパ腫。症例2: 25歳男性,濾胞型リンパ腫。症例3: 64歳男性,右眼瞼MALTリンパ腫。腎細胞癌の推定罹患率は10万人あたり2.5人であり,比較的稀な疾患とされるが,悪性リンパ腫との合併は予測値より有意に高いと報告されている。その原因として,共通する遺伝子異常,背景としての免疫異常の関与が推測されており,治療関連性二次癌の可能性は少ないとされている。症例2では既往歴に気管支喘息・特発性血小板減少性紫斑病・メサンギウム増殖性糸球体腎炎があり,背景因子としての免疫異常の存在が推測された。
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