染色体異常を認めlarge granular lymphocyteの形態を確認し得たsubcutaneous panniculitic T‐cell lymphoma
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概要
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症例は72歳,女性。臀部の皮下腫瘤を主訴として当科に入院した。同部位の組織学的検査の結果,subcutaneous panniculitic T-cell lymphoma (SPTCL)の特徴とされる脂肪織炎の像を認め,細胞形態学的検査にて腫瘍細胞はlarge granular lymphocytes (LGL)の形態を示した。表面マーカー解析の結果CD3+ CD4- CD8+ CD56+とcytotoxic T cellsの表現型を示し,サザンブロット解析でT細胞レセプターβ鎖遺伝子の単クローン性再構成を認めた。染色体分析では,t(1;6)(q11;p21)を含む複雑な異常が認められた。SPTCLの細胞形態や染色体解析についての報告例はほんどなく,これらの点を明らかにする上で貴重な症例と考えられた。
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一般社団法人 日本血液学会 | 論文
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