Dyskeratosis congenita患者の遺伝子解析
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概要
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Dyskeratosis congenita (DKC)は皮膚の網状色素沈着,爪の萎縮,粘膜白板症を3主徴とする稀な遺伝性疾患で,約9割の症例が伴性劣性遺伝の形式を呈する。10歳までに約半数の症例で汎血球減少が認められ,死亡原因の多くを占めている。われわれは,3主徴と進行する汎血球減少,および小脳萎縮を有する11歳男児を経験し,末梢血リンパ球培養によりmRNAを得て遺伝子解析を行った。その結果,DKC1遺伝子の1,150番目のCがTに置換したミスセンス変異を呈した症例であることが明らかになった。これは,Knightらが報告したX-linkedのDKC症例でもっとも多く認められた変異(21例中11例)と同じ変異であり,この領域はX-linkedのDKCにおけるホットスポットになっていると考えらる。典型的なDKCである本症例の臨床経過と遺伝子解析結果について報告する。
- 一般社団法人 日本血液学会の論文
一般社団法人 日本血液学会 | 論文
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