DICを併発した高齢者の成人発症Still病
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概要
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82歳の女性。発熱,食欲不振で発症。皮疹,腋窩リンパ節腫脹,血沈亢進,白血球増多,低アルブミン血症そして肝障害の存在,抗核抗体とリウマトイド因子の陰性および腎障害の欠如より,成人発症Still病(AOSD)と診断された。播種性血管内凝固症候群(DIC)の合併も明らかとなった。鎮痛解熱剤の投与でAOSDは軽快し,それに伴いDICも改善した。約3年後,再びAOSDを再発した。検査データより,DICの診断基準は満たさなかったが,凝固および線溶の亢進状態が認められた。その後偶然,頭部外傷で硬膜下血腫をおこし,DICへ進展した。初回入院時の保存血清で,可溶性接着分子や可溶性トロンボモジュリンが高値を示し,内皮細胞障害が基礎にあると推測された。
- 一般社団法人 日本血液学会の論文
一般社団法人 日本血液学会 | 論文
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