再生不良性貧血および骨髄異形成症候群に対するGM‐CSFの臨床的検討
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概要
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われわれは,再生不良性貧血および骨髄異形成症候群の患者を対象として,GM-CSFの第III相試験を実施した。GM-CSFは,1日1回,3時間の点滴静注により14日間以上投与することとした。有効性は,再生不良性貧血25例,骨髄異形成症候群19例が評価可能であった。両疾患とも本剤の投与により顆粒球数,特に好中球数および好酸球数が増加した。骨髄異形成症候群では15例が,再生不良性貧血では19例が有効であった。骨髄異形成症候群では用量依存的に奏効率が上昇したのに対して,再生不良性貧血では用量と奏効率とに関連性は認められなかった。副作用としては,発熱,全身倦怠感,食欲不振などのインフルエンザ様症状が多く認められたが,一過性であった。本剤は,再生不良性貧血および骨髄異形成症候群に対して有効であると考えられる。
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一般社団法人 日本血液学会 | 論文
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