頭頚部腫ように対する炭素イオン線治療の電子クリニカルパス作成
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概要
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【目的】 炭素イオン線治療をうけた頭頸部腫瘍患者の口腔粘膜, 皮膚反応, フェーススケール (FS) に焦点を当てた検討から電子クリニカルパスを試作する.【対象・方法】 2002年1月～2002年7月に炭素イオン線治療を受けた頭頸部腫瘍患者のうち口腔が照射野に含まれた15例を対象とした. 口腔粘膜と皮膚の急性反応, およびFS (5段階) の経時的な変化を分析した. 食事変更, 口腔ケア, 皮膚ケアの内容や時期の検討を行った.【結果】 入院期間, 治療期間はそれぞれ平均42.6日±3.6日, 平均27.0日±1.9日であった. 粘膜炎は治療開始5日目 (10.8 GyE) から出現し, 治療開始後平均20日目にピーク (Grade1 : 7%, Grade2 : 33%, Grade3 : 60%) となり, 平均44日目ごろよりGrade1に改善した. 皮膚炎は治療開始8日目 (18 GyE) から出現し, 平均33日目にピーク (Grade1 : 47%, Grade2 : 40%, Grade3 : 13%) となり, 平均51日目でGrade1以下に改善した. FSのピークは治療開始23日後であった. 以上より, 照射後半～終了後にかけて口腔粘膜炎・FS・皮膚炎の順にピークが見られ, FSの経時的変化は口腔粘膜炎に従った. 処置を必要とした患者は, 食事変更は10例, 鎮痛剤使用8例, 含嗽薬15例であった.【結論】 入院期間, 治療期間に症例間の大きな差はなく, 口腔粘膜, 皮膚反応, FSは経時的に一定のパターンがあることから, 頭頸部がん患者に対する炭素イオン線治療はクリニカルパスによる看護ケアが可能であると考えられた.
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一般社団法人 日本放射線腫瘍学会 | 論文
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