血流から見た急性膵炎の初期病態:USによる検討
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概要
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急性膵炎が疑われた場合にまず取得すべき画像情報は腹部超音波である.パルスドプラ法による血流解析の結果,重症急性膵炎では固有肝動脈流速が増加し,上腸間膜動脈のpulsatitity indexが低下する.造影超音波検査では重症急性膵炎では膵実質の灌流が低下している.また,膵虚血部位の判定では,perflubutaneを用いた血流出現時間に着目したparametric imageが視認性に優れた超音波画像であり,subtraction color map(CT画像)などをリファレンスとすることで,さらに精度向上が期待できる.重症急性膵炎の初期に末梢血管抵抗上昇や腸管循環時間延長を伴わない腸管血流量の低下が起こる可能性がある.
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日本膵臓学会 | 論文
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