急性膵炎における転写因子の関わり
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
急性膵炎において,障害を受けた膵腺房細胞からTNF-αやIL-6,IL-1βなどの炎症性サイトカインやMCP-1などのケモカインが産生されることが知られている.これらの液性因子により局所へ炎症細胞が遊走・浸潤しおよび活性化され,さらに局所における炎症が増悪する.活性化した炎症細胞から過度に炎症性サイトカインが産生されると全身性炎症反応症候群や,多臓器不全に至ることもある.膵炎発症早期に腺房細胞内で生じる複雑な炎症ネットワークを制御しているNF-κBやSTAT3などの炎症に深く関わる転写因子の役割を明らかにすることは,急性膵炎の病態解明のみならず,急性膵炎に対する効果的な新薬を開発する上で重要なアプローチの一つであると考えられる.
- 日本膵臓学会の論文
日本膵臓学会 | 論文
- 慢性膵炎に対する膵管ドレナージ手術の適応と予後
- 膵異時性多発癌の1切除例―浸潤性膵管癌切除1年11ケ月後の残膵にみられた,浸潤性膵管癌の1例―
- 膵粘液癌の2切除例
- 膵星細胞における壊死腺房細胞の貪食による膵線維化抑制機構の検討
- A case of remnant pancreas head carcinoma after distal pancreatectomy for primary invasive ductal carcinoma of pancreas body