膵神経内分泌腫瘍に対する外科的療法
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概要
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臨床的に遭遇する膵神経内分腫瘍(pNET)は,分泌されるホルモンによってさまざまな症状を呈し,腫瘍の種類も多岐にわたるが,腫瘍の由来は神経内分泌組織にある腸クロム親和性細胞と考えられている.腫瘍ごとに症状が異なるため診断方法も画一化できない.一方,pNETと診断された場合はすべて外科切除の適応と考えるべきである.インスリノーマ以外の腫瘍は転移・再発のリスクが高く,リンパ節郭清が必要である.肝転移を伴っている場合には,切除によるメリットがあると判断されれば肝切除の適応となる.外科切除のみで根治できない場合も多く,その場合は集学的治療を考慮しなければならない.pNETに対する分子標的治療薬が本邦でも使用可能になっており,外科切除と組み合わせた治療を行う.
- 日本膵臓学会の論文
日本膵臓学会 | 論文
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