T3・T4通常型膵癌に対するgemcitabine併用術前化学放射線療法の治療成績
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概要
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術前CRTを施行したJPS-T3・T4切除可能膵癌250例を検討対象とした.術前CRTとしては50Gy/5週の放射線治療に加え,1000mg/m2のgemcitabineを3回投与/4週×3クール施行した.250例を,T3-R(T3症例:n=64),T4-R(T4症例で主要動脈周囲(SMA,CA,CHA)への腫瘍進展を認めないもの:n=125),T4-BR(外周180°以下の主要動脈周囲進展を認めるもの:n=61)に分類した.T3-R,T4-R,T4-BRの切除率はそれぞれ92%,85%,74%であり,それぞれのR0切除率は98%,100%,98%であった.切除例の5年生存率は70%,52%,37%であった.T3・T4切除可能進行通常型膵癌に対するgemcitabine併用術前CRTは良好な治療成績が期待できるが,動脈周囲進展陽性T4症例の治療方針については更なる検討を要する.
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