ステロイド治療中に異所性再燃を繰り返した自己免疫性膵炎の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は60歳,女性.2001年に健診異常にて精査の結果,膵尾部の自己免疫性膵炎と診断した.プレドニゾロンを開始し漸減中止したが,1年後に膵頭部に再燃し下部胆管狭窄と閉塞性黄疸を来した.プレドニゾロンを再開し5mg隔日投与まで減量したが,6年後に膵頭部及び膵尾部に再燃し,硬化性胆管炎を伴っていた.自己免疫性膵炎は未だに病態に不明な点が多い.本症例は,ステロイド中止あるいは漸減中に,長期経過を経て2度異時性異所性に再燃しており,自己免疫性膵炎の予後を考える上で示唆に富むと考え,若干の文献的考察を加え報告する.
- 日本膵臓学会の論文
日本膵臓学会 | 論文
- 慢性膵炎に対する膵管ドレナージ手術の適応と予後
- 膵異時性多発癌の1切除例―浸潤性膵管癌切除1年11ケ月後の残膵にみられた,浸潤性膵管癌の1例―
- 膵粘液癌の2切除例
- 膵星細胞における壊死腺房細胞の貪食による膵線維化抑制機構の検討
- A case of remnant pancreas head carcinoma after distal pancreatectomy for primary invasive ductal carcinoma of pancreas body