本邦における膵臓移植の現況
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本邦では,1997年10月16日,「臓器の移植に関する法律」,いわゆる"臓器移植法"が実施されて後,2000年4月の第1例目の膵腎同時移植以降,2009年末までに,脳死下,心停止下,ならびに生体からの膵臓移植が合計81例行われた.その間,脳死下では,47例の膵腎同時移植(SPK),9例の腎移植後の膵臓移植(PAK),3例の膵単独移植(PTA)が行われた.さらに,心停止下で2例のSPKと20例の生体からの膵臓移植が行われた. 本邦での膵臓移植(脳死下,心停止下)はいわゆるマージナルドナーが73.8%と高率であることが特徴である.本邦では,ドナーの条件が悪いにも関わらず,移植膵の1年,3年,5年生着率は,各々,88.4%,83.6%,73.3%と,欧米での成績と遜色ない結果が得られている.
- 日本膵臓学会の論文
日本膵臓学会 | 論文
- 慢性膵炎に対する膵管ドレナージ手術の適応と予後
- 膵異時性多発癌の1切除例―浸潤性膵管癌切除1年11ケ月後の残膵にみられた,浸潤性膵管癌の1例―
- 膵粘液癌の2切除例
- 膵星細胞における壊死腺房細胞の貪食による膵線維化抑制機構の検討
- A case of remnant pancreas head carcinoma after distal pancreatectomy for primary invasive ductal carcinoma of pancreas body