当院での慢性膵炎・膵石症225例に対する治療の現状と予後の検討
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概要
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ESWL+内視鏡は膵石治療の第一選択として定着し,高い除痛率を中心に良好な成績が報告されている.この18年間に当院で経験した膵石症は237例で,有症状225例に治療を行なった.その内の214例に内科的治療(ESWL and/or内視鏡治療)を行ない,排石率は72%,除痛率は97%,結石再発率10%,内外分泌能改善はそれぞれ32%,33%であった.体部狭窄膵管の尾側に結石を有した有症状例9例は外科手術を行なった.仮性嚢胞·膿瘍合併は49例で,経皮的ドレナージ·ESWL·内視鏡で治療した.また仮性動脈瘤合併は5例であった.膵管狭窄を解除し結石再発を防止する方策として,1996年より内視鏡的膵管バルーン拡張術(EPDBD;Endoscopic Pancreatic Duct Balloon Dilation)を118例で行ない良好な結果を得た.またこの5年間に副乳頭経由の排石治療を31例で行ない,Wirsung管狭窄例等で良好な結果を得た.経過観察中の死亡例は16例で,膵癌2,肺癌2,咽頭癌1,食道癌1,大腸癌1,急性アルコール中毒1,多病死8で,排石治療後も膵癌のみならず消化管·呼吸器·耳鼻科領域の発癌を念頭におく必要がある.
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日本膵臓学会 | 論文
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