Soehendra stent retrieverが有用であった慢性膵炎による難治性膵管狭窄症の1例
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概要
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症例は73歳男性.アルコール性慢性膵炎の増悪のため当科入院.入院時,膵石,膵管拡張を認めた.内視鏡的治療のためERPを施行したが,膵頭部に22×12mm大,鋳型の膵石が嵌頓し造影できず,内視鏡的膵管口切開術を施行後,ESWLを計8回施行した.結石破砕後ERPを再施行したが,膵頭部の狭窄部膵管に結石は残存しカニューレは通過できない状況であった.ダイレーターとして7FrのSoehendra stent retriever(SSR)を使用し,カニューレの通過は容易となり,7Frの膵管ステントを留置し終了した.その後経過良好のため退院となった.膵石を伴う膵管狭窄に対する内視鏡治療は難治例も多い.本症例では,SSRが難治性膵管狭窄症に対する治療の一つになりうることが示唆された.
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日本膵臓学会 | 論文
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