EUS‐FNAが診断・治療方針の決定に有用であった膵悪性リンパ腫の1例
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概要
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症例は70歳代,女性.発熱,上腹部痛,全身倦怠感を主訴に来院.腹部超音波,腹部CT上,膵頭部に境界明瞭で辺縁整の造影効果の乏しい径90mm大の腫瘤を認め,肝内にも造影効果の乏しい30mm大の腫瘤を認めた.超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)を行いdiffuse large B cell lymphomaと診断し化学療法を開始した.治療開始後3ヶ月の腹部CTでは完全寛解(CR)が得られ,2年以上経過した現在も再発は認めていない.EUS-FNAにより確定診断を得た悪性リンパ腫の症例報告は少なく,適切な治療方針の決定にて,完全寛解に至り良好な経過を辿った症例であったため報告する.
- 日本膵臓学会の論文
日本膵臓学会 | 論文
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