急性腹症で発症した膵粘液性嚢胞腺腫の1例
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概要
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膵粘液性嚢胞腫瘍は中年女性の膵体尾部に発生することが多く,卵巣様間質の存在が特徴とされている.今回我々は,嚢胞の破裂により急性腹症にて発症した粘液性嚢胞腺腫を経験したので報告する.症例は47歳,女性.突然の上腹部痛にて発症し,膵嚢胞性腫瘍およびその破裂による急性腹膜炎の疑いにて膵体尾部切除術を施行した.腫瘍は多房性であり,腹腔内に粘液が貯留していた.病理組織学的に卵巣様間質を認め,粘液性嚢胞腺腫と診断した.術後,5年経過し,無再発生存中である.初発症状として急性腹症を呈することは極めて珍しく,文献的考察を加えて報告する.
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日本膵臓学会 | 論文
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