健常者の血しょうすいリパーゼ活性における最大運動負荷の影響ならびに血しょうトリグリセリドとの関係
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概要
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本研究では, 最大運動負荷における血漿膵リパーゼ活性の変動を検討した. 対象者は83名の健常者 (男性48名, 19.4±0.8歳, 女性35名, 19.4±0.6歳) である. 最大運動負荷はエルゴメーター法, 血漿膵リパーゼ活性は三酪酸ジメルカプロール (BALB)―5'5-ジオチビス (2-ニトロ安息香酸) (DTNB) 法により測定した. 最大運動負荷前後では, 血漿膵リパーゼ活性値が統計学的に有意な変化を示していなかったが, 血漿膵リパーゼ活性値と負荷によるその変化量との間に負の相関関係が認められ (r=-0.75, p<0.001), 血漿膵リパーゼ活性における画一的な調節機構の存在が示唆された. 血漿膵リパーゼ活性と血漿TG含有量との間に有意な正の相関関係が認められ (r=0.45, p<0.001), 血漿膵リパーゼはTGの代謝に関与している可能性があると考えられた.
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