後腹膜線維症を合併し興味深い経過をたどった自己免疫性すい炎と考えられた1例
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概要
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症例は66歳, 男性. 全身倦怠感, 黄疸を主訴に受診. 血液検査では肝胆道系酵素の上昇と高γグロブリン血症, 高IgG血症を認めた. 画像検査にて膵頭部腫大と主膵管の狭細化, 膵内胆管の狭窄を認め, また膵尾部から脾周囲に線維化様陰影もみられた. 膵頭部の針生検にて自己免疫性膵炎と判断し, ステロイド療法を行った. その結果, 膵頭部腫大は改善したが, 膵尾部周囲の線維化陰影は不変であった. 3年後, 新たに腹部大動脈周囲に線維化陰影が出現したが, 膵頭部病変の再燃はみられず経過観察中である. 後腹膜線維症を合併した自己免疫性膵炎の報告は稀であり, さらにステロイド療法後に興味深い経過をたどった貴重な症例と考えられたので報告する.
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日本膵臓学会 | 論文
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