開頭減圧術を先行した急性A型大動脈解離の1例
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概要
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要 旨:症例は59歳女性.呂律難を来し近医へ救急搬送された.頭部CT所見より右脳梗塞を疑われ入院.発症翌日の胸部CT施行にて急性A型大動脈解離と診断された.解離は腕頭動脈から進展した右内頸動脈閉塞を確認した.発症2日目に当センターへ転院.転院翌日に意識レベルの低下,瞳孔不同を認めた.CTにてmidline shiftならびに脳幹圧迫も認めたため,緊急内外減圧術を行った.その後,ICUでの血圧および脳神経学的な厳重管理を行い,待機的に入院45日目に急性A型大動脈解離に対し弓部置換術を施行した.術後は左半身麻痺を認めるが,意志の疎通も可能で,発症118日目(弓部置換72日後)に転院した.開頭減圧に至るまでの広範囲脳梗塞を伴う急性A型大動脈解離に,その後弓部置換術を行い良好な結果を得たので報告する.
- 特定非営利活動法人 日本血管外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本血管外科学会 | 論文
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