人工膝関節置換術後リハビリ中に発症した膝窩動脈仮性動脈瘤破裂の1例
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概要
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人工膝関節置換術(TKA)は比較的安全な手術であるが,まれに血管系の合併症を生じることがある.症例は62歳男性.右変形性膝関節症に対して他院整形外科にてTKAを施行された.術後 5 日目に下腿の腫脹,緊満,冷感の出現を認め,術後 9 日目に行ったエコー検査にて膝窩動脈瘤を認め,当院転院となった.血管造影にて膝窩動脈に仮性動脈瘤および血液漏出像を認め,同日緊急手術を施行した.後方アプローチにて瘤内の血栓除去と動脈瘤への交通孔閉鎖を行った.術後より下肢の冷感は消失し,足背動脈の拍動は良好となった.動脈瘤術後 3 日目にリハビリのため前医に転院となった.TKAの術後,早期に仮性動脈瘤を生じ,破裂により発症した 1 例を経験したので報告する.
- 特定非営利活動法人 日本血管外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本血管外科学会 | 論文
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