鈍的外傷により鎖骨下動脈損傷をきたし血胸に至ったvon Recklinghausen病の1例
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概要
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要 旨:症例は55歳,女性.幼少時に胸部皮疹出現し,von Recklinghausen病(以下vRD)の診断を受けた.2005年3月,小犬の散歩時に不意に右手を牽引され,直後より右前胸部痛が出現した.近医で精査を受けたところ,造影CT上右血胸を認めたため,精査加療目的に当科へ救急搬送された.当院で造影カテーテル検査を施行したところ,右鎖骨下動脈より造影剤の漏出を認めたため,緊急開胸止血術を行った.右内胸動脈が起始部から引き抜かれており,鎖骨下動脈からの出血を認めた.出血部の血管壁は薄かったが,修復可能であった.vRDで,外傷を起点に血胸となった非常に稀な症例を経験した.vRDに合併した血管病変では診断が難しい場合があり,治療にあたる場合,血管壁の脆弱性を考慮に入れる必要があると考えられた.
- 特定非営利活動法人 日本血管外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本血管外科学会 | 論文
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