右下肢運動障害を呈した巨大腹部大動脈瘤chronic contained ruptureの1例
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概要
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慢性に経過する腹部大動脈瘤破裂は発症時期が不明で動脈瘤破裂の典型的な症状を欠くことがあり,確定診断に時間を要する.われわれは泌尿器科・整形外科・内科と複数の科で精査した後,右下肢運動障害を呈したchronic contained ruptureと診断に至った症例を経験したので報告する.症例は63歳,男性.右下肢運動障害による歩行困難のため,近医の整形外科に入院.腰椎MRI・CT検査で腹部大動脈瘤の切迫破裂と診断され,当院へ緊急搬送された.数日前より腰痛が悪化,右下肢の運動障害を呈し,左下腹部に小手拳大の無痛性拍動性腫瘤を触知しているため,緊急手術を行った.動脈瘤は多結節状で炎症性動脈瘤を疑わせた.
- 特定非営利活動法人 日本血管外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本血管外科学会 | 論文
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