ステントグラフト内挿術後遠隔期にZ‐ステントの変形と血管損傷を生じた1例
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概要
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症例は69歳,男性.63歳時に最大径55mmのStanford B型解離性大動脈瘤に対して,経カテーテル的ステントグラフト内挿術を施行した.術後遠隔期に,胸部下行大動脈の解離腔の血栓化は得られたが,大動脈径の拡大を認めた.6 年後に最大径60mmの胸部下行大動脈瘤に対して人工血管置換術を行った.ステントグラフト留置部中枢側に,大動脈内膜損傷およびulcer like projectionの形成を認め,再手術を施行した.摘出したステントグラフトは,骨格が変形し,連結支柱が離断していた.ステント骨格の一部は,大動脈壁に穿通していた.近位下行大動脈彎曲部に不一致な形状の柔軟性に乏しいステントグラフトを留置したことが原因と考えられた.留置部の大動脈形態に合わせたステントグラフトのサイズ,形状を考慮することが,重要であると考えた.
- 特定非営利活動法人 日本血管外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本血管外科学会 | 論文
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