酵素重合したリンゴ酸共重合体を前駆体とする環境低負荷型ポリウレタンの合成と環状オリゴマーへの酵素分解
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概要
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環境低負荷型バイオプロセスとして酵素触媒重合法を用い,バイオマスから合成可能なL-リンゴ酸ジメチルとコハク酸ジメチルおよび1,6-ヘキサンジオールをモノマーとして,化学修飾可能なヒドロキシル基を有する一連のリンゴ酸共重合体を得た.リンゴ酸の仕込み比を変えることにより,共重合体中のヒドロキシル基含有量を任意に変えることが可能であった.得られたリンゴ酸共重合体を,ヘキサメチレンジイソシアナートを用いて重合し,リンゴ酸共重合体含有ポリウレタンを合成した.リンゴ酸共重合体含有ポリウレタンの熱特性を測定したところ,リンゴ酸含有率が20%以下の場合には,結晶部分によるTmが観測された.Tgについては,ヒドロキシル基を有するリンゴ酸の含有率が高いポリウレタンの方が,高くなった.また,リンゴ酸共重合体含有ポリウレタンは,リパーゼにより再重合の可能性を有する環状オリゴマーまで分解された.
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