進行直腸癌の集学的治療後6年以上経過して発生した孤立性副腎転移の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は74歳,女性.多発肺転移を伴う直腸癌に対して低位前方直腸切除術を施行した.術後に6コースのmFOLFOXレジメンによる化学療法を行ったところ,多発肺転移は消失し完全奏効(以下,CR)が得られた.術後6年後までは治療効果CRを維持していたが術後6年6ヵ月目に腫瘍マーカーCEAが上昇した.腹部CTにて孤立性副腎転移と診断され,右副腎摘出術を行った.病理組織学的検査にて副腎腫瘍は大腸癌の副腎転移と確定診断された.大腸癌の孤立性副腎転移はまれとされており臨床症状を来しにくいため早期に診断することは困難である.大腸癌術後に副腎転移を来した症例は他臓器にも高率に再発を来しやすい.そのため副腎転移症例では手術同様に化学療法や放射線療法も検討する必要がある.
- 山口大学医学会の論文
山口大学医学会 | 論文
- 3.当科における特発性および膠原病性間質性肺炎の検討(一般演題I,第17回山口大学医学部第二内科飛翔会循環器研究会)
- NO.17 当科における特発性および膠原病性間質性肺炎の検討(一般演題,講演抄録,第109回山口大学医学会学術講演会)
- NO.8 心不全における心房性利尿ペプチドの抗酸化作用による心筋保護効果の検討(一般演題,講演抄録,第111回山口大学医学会学術講演会)
- 3. Inhibition of protein phosphatase 1 by inhibitor-2 gene delivery ameliorates heart failure progression in genetic cardiomyopathy
- NO.7致死的不整脈発症要因としてのリアノジン受容体機能異常(一般演題,第108回山口大学医学会学術講演会並びに平成19年度総会)