超臨界水重質油改質プロセスに向けた水+重質油系相平衡の測定
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概要
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水+重質油系の高温高圧相平衡データの蓄積を目的とし,流通式相平衡測定装置を設計・製作した。まず,気液相平衡データが報告されている水+テトラリン系の573 Kでの相平衡測定より本装置の健全性を確認した。次に,重質油としてカナダ産ビチューメンを取り上げ,水+重質油系相平衡を測定した。その結果,653 Kまでの範囲では予想された熱分解の影響は滞留時間30分程度においてほぼ無視できることが分かった。続いて,603~653 Kおよび17 MPaまでのデータを考察したところ,低温高圧ほど気相から液相への水の分配が促進されること,また高温ほど気液平衡領域が拡大することも分かった。さらに,本系に与えるWater/Oil比(W/O比)の影響も定量評価することで実用プロセスの構築に向けての基礎データの獲得・蓄積が達成された。
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