瞬目反射を用いた顔面神経麻痺の予後診断
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概要
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2005年4月から2006年12月までの間に当科外来を受診し,末梢性顔面神経麻痺 (Bell 麻痺もしくはHunt症候群) の診断で,入院加療を行った16症例について瞬目反射検査を用いて予後判定を行った。R1反応を認めた9例すべてが著明改善または改善であった。一方,R1反応がみられなかった7例はすべて軽度改善にとどまった。R1出現の有無と改善度の間には有意な相関を認めた (<I>p</I><0.01)。また,発症後7日以内に検査を行った6症例についても予後判定が可能であった。これらのことから瞬目反射検査は発症早期を含め末梢性顔面神経麻痺の短期予後を予測できる可能性があり,手術を含めた治療方針決定の一助になり得ることが示唆された。
- 耳鼻と臨床会の論文