胸やけ・呑酸症状を有する咽喉頭異常感症患者に対するlansoprazoleの効果
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概要
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胸やけ・呑酸を訴えた咽喉頭異常感症患者48名 (男性23名、女性25名、22-87歳、平均57.0歳) を対象として、lansoprazole (タケプロン®) を1回15mg、1日1回、2週間経口投与してその臨床効果を検討し、以下の成績を得た。1) 咽喉頭異常感の強さが50% 以下になった例は60% (29/48) であった。2) 胸やけ・呑酸の強さが50%以下になった例は98% (43/44) であった。3) 副作用と考えられた症状 (動悸) が1例 (2%) で出現したが、休薬により速やかに改善した。4) 咽喉頭異常感に対する効果と胸やけ. 呑酸に対する効果は相関する傾向にあった (Spearmanの順位相関p=0.47、p=0.06)。以上より、lansoprazoleをはじめとするPPIを用いた治療は、胸やけ・呑酸症状を有する咽喉頭異常感症患者のquality of life (QOL) を高める上で有用性が高いことが示された。
- 耳鼻と臨床会の論文