頭部外傷により聴力変動を来した前庭水管拡大を伴う難聴症例
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概要
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頭部外傷により難聴の増悪を生じた前庭水管拡大を伴う難聴症例、2家系3症例につき報告した。症例1は左側頭部、症例2は頭頂部、症例3は下顎に受傷し難聴の増悪を認めた。難聴増悪時には急性感音難聴に準じたステロイド治療により難聴の改善は認めたが、ステロイドを投与しなくても聴力改善した例もあり、その使用について今後検討するべき課題と思われた。また聴力改善後も閾値が不安定となる症例もあり、将来的な聴力変動を注意深く観察する必要があると考えられた。さらに、難聴の増悪を生じる可能性のある頭部外傷の予防や周囲への啓蒙も必要であると考えられた。
- 耳鼻と臨床会の論文