鼻アレルギー疫学調査より・第6報
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概要
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われわれは世界で初めて、チベットにおける系統的アレルギー疫学調査を実施した。この地におけるアレルギーの頻度は日本や中国のほかの地域よりもはるかに低く、HD・ダニ・スギのいずれかのスクラッチテスト陽性率は、6・9・12歳の平均で9.2%であった。アレルギーは文明病の一種であり、社会的経済的発展に伴って増加すると推測されている。チベットにおけるアレルギーの頻度の少なさは、この仮説を裏付けるものといえる。今後調査を継続し、チベットの経済的発展に伴うアレルギーの頻度の変化を確認するとともに、それによりアレルギーに対する戦略的対策の確立に努める。
- 耳鼻と臨床会の論文