シアロムチン・リンパ管説による中耳真珠腫の手術
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概要
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中耳真珠腫の炎症の原因は、母膜に残存する粘膜が産生する粘液がリンパ管に流れ込んだ結果起こるリンパ浮腫と考えている。従って中耳真珠腫の手術は、乳突腔に残存した粘膜を中耳腔に交通させることが必要であり、外耳道後壁保存鼓室形成術が理にかなった手術方法である。しかし外耳道再建術や乳突腔充填術を行わざるを得ない場合には、血流のよい組織を使用することが必要である。この考えに基づいて、open cavityの真珠腫の7症例に有茎側頭筋膜弁を使用して手術を行った。5例には外耳道再建術と前方ルートの作成とを行い、2例には乳突腔充填術を行い良好な結果を得た。
- 耳鼻と臨床会の論文