クラリオン®人工内耳の聴取成績と満足度 (成人)
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概要
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クラリオン®人工内耳について、国内8施設による共同臨床研究を行った。言語獲得後失聴のクラリオン®装用者20名中、最新デ-タでSASを嗜好するものが17名であった。電極抵抗は使用される電極の抵抗が低くなった。プログラミングにおける最小可聴刺激閾値 (T値) と最適快適刺激閾値 (M値) は、CISとSASでは異なる特徴があった。福田版のVTR評価による言語聴取成績は、音入れ後6カ月の人工内耳単独で、単音節平均正答率24.7%、単語22.5%、文21.7%であり、さらに読話併用では単語と文は正答率が有意に向上した。装用者に実施したアンケートでは、装用者の満足度は全般的に高かった。input dynamic rangeやアナログ刺激、ポジショナーなど、クラリオン®の性能を評価するためには、韻律課題や音場検査、雑音の負荷など、多角的な視点での言語聴取能の評価が必要であり、これらの条件を含む評価法の開発が望まれる。
- 耳鼻と臨床会の論文