眼窩の内側壁および下壁に広範な骨欠損を来した巨大な原発性上顎嚢胞の1例
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概要
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眼症状を伴った巨大な原発性上顎嚢胞の1症例を経験した。症例は70歳の女性。左眼球突出と複視を主訴として受診した。鼻・副鼻腔手術および外傷の既往はなかった。CTおよびMRIにて、左眼窩の内側壁および下壁に骨欠損を伴った拡張性の嚢胞性陰影が左上顎洞にみられた。左原発性上顎嚢胞との診断の下、局所麻酔下に内視鏡的副鼻腔手術を施行。嚢胞内には漿液性分泌液が見られ、これを除去。中鼻道および下鼻道に大きな開口部を形成した。術後経過は良好であった。原発性副鼻腔嚢胞に関して若干の文献的考察を行った。
- 耳鼻と臨床会の論文