術後性上顎嚢胞に対する内視鏡下鼻内手術
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概要
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術後性上顎嚢胞に対する内視鏡下鼻内手術 (ESS) の有効性を検討するために下鼻道対孔の術後状態をESSと嚢胞摘出術で比較した。この研究では、1996年1月から1997年4月までに当科で行った41歳から71歳までの男性4例、女性5例合計9例のESS症例と33歳から70歳までの男性2例、女性4例合計6例の嚢胞摘出術症例を対象とした。ESSの有効性を確認するために対孔の開存状態を閉塞 (stage I)、狭窄 (stage II)、開存 (stage III) の3段階に分類した。ESS症例ではstage II 4例44.4%、stage III 5例55.6%、嚢胞摘出術症例ではstage I 3例50.0%、stage II 2例33.3%、stage III 1例16.7%であった。術後性上顎嚢胞に対する手術術式として、対孔の開存状態よりESSは嚢胞摘出術より優れているという結果を得た。
- 耳鼻と臨床会の論文