アレルギー性鼻炎における薬物治療の有効性判定に対する一検討:ペミロラストカリウム (アレギサール®) を用いて
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概要
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通年性アレルギー性鼻炎を対象にペミロラストカリウム (アレギサール®)の有効性を検討した。中等度改善以上の全般改善度は41.4%、軽度改善以上の改善度は75.9%であった。1例において投与14日目に皮膚乾燥の有害事象が見られた。患者の印象も「良くなった」以上と答えた患者は44.8%に見られた。重症度、自他覚的鼻所見いずれも2週後、4週後には有意にスコアは低下した。投与により鼻汁中好酸球は減少し、有効であった症例では血清ECP値も低下する傾向がみられた。3症状の合計スコアの減少率と最終全般改善度の間には、極めて有意な相関が見られた。スコアからの改善度判定は、主治医判定と同等であり、合計スコアの変動から有効性を判定する方法はバイアスを少なくする一つの有用な手段となる可能性を有していると思われた。
- 耳鼻と臨床会の論文