小児上顎osteosarcomaの1例
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概要
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Osteosarcomaは顎骨における発生頻度は少ないが, 予後は非常に不良な悪性腫瘍である. 症例は11歳男児で, 右眼球突出と右頬部腫脹を主訴に来院した. 画像診断で右上顎から同側の眼窩, 篩骨洞, 歯槽部に進展した腫瘍を認めた. 経上顎的に生検を施行したところ, osteosarcomaの病理診断であった. 右浅側頭動脈からの動注化学療法とコバルト照射を施行し, 大量MTX療法を追加した. 腫瘍の縮小を確認後, 前頭蓋底1および眼窩内容を含む拡大上顎全摘と遊離腹直筋皮弁による再建を施行した. 現在, 術1後約3年を経過しているが, 再発は認めず経過良好である.
- 耳鼻と臨床会の論文