難治性の慢性副鼻腔炎について:反復手術を余儀なくされた6例の検討から
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概要
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副鼻腔手術後反復再発した6症例の臨床的, 病理組織学的検討から難治性慢性副鼻腔炎に対する治療方針として現在のところ, われわれは以下のように考えている. 病理組織学的に浮腫型で好酸球. 形質細胞浸潤を伴い粘液腺の拡大・増生を認める慢性副鼻腔炎で術後再発を反復する症例に対しては, 可能な限り長期間の術後保存的治療 (場合によっては必要最小限のコルチコステロイドホルモン内服, 禁煙などの生活指導を含む) を行う. たとえ中鼻道に鼻茸の再発を認めたりCT画像で副鼻腔内に慢性炎症所見を認めても頻回の手術的治療はできるだけ避けるべきで, その患者が一生のうちに受ける副鼻腔手術の回数をできる限り少なくする努力をする.
- 耳鼻と臨床会の論文