プランルカストの通年性鼻アレルギーに対する臨床評価:塩酸エピナスチンを対照薬とした多施設共同二重盲検比較試験
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
通年性鼻アレルギーに対するONO-1078 (プランルカスト水和物) の有効性, 安全性および有用性を検討するために塩酸エピナスチンを対照薬とした多施設共同による二重盲検比較試験を実施した.<BR>総症例数は, プランルカスト450mg/日群 (O群) 176例, 塩酸エピナスチン10mg/ 日群 (E群) 173例の計349症例であつた.<BR>最終全般改善度はO群60.3%, E群34.2%であり, O群が有意に優つていた. 症状別改善度では, 鼻閉症状において2週後でO群66.9%, E群49.7%, 4週後でO群71.8 %, E群58.0%であり, O群はE群に比較して有意に優つており, 鼻閉に対する高い改善率が早期に得られていた. 鼻アレルギー日記の集計では, O群, E群ともにくしゃみ, 鼻みず, 鼻づまりの三主徴が経時的に, かつ有意な減少を示した. また, 各症状の推移においては両群間に有意差はなかつた. 患者の印象は「良かつた」以上でO群40.4 %, E群32.9%であり, O群が有意に優れていた. 概括安全度は,「安全である」でO 群79.8%, E群83.5%であり, 副作用の発現頻度ではO群23.3%, E群17.7%と, 両群間に有意差はなかつた. 有用度はO群54.1%, E群31.8%でO群が有意に優つていた.
- 耳鼻と臨床会の論文