深頸部へ波及した小児咽後膿瘍の1例
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概要
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小児咽後膿瘍は化学療法の開発とともに減少し近年では非常に稀な疾患である. 今回われわれは上気道感染から巨大な咽後膿瘍を形成した症例に外科的治療を行つたので報告した. 症例は4歳女児で, 主訴は高熱と頸部腫脹であつた. CTにて咽後隙から左深頸部に連続する低吸収域を認めた. 本症例では全身麻酔下に口内法と頸部外切開を用いて膿瘍のドレナージを行つた. 経過は良好で, 術後29日目に退院した. 咽後膿瘍の取り扱いについて, 成因と外科的治療を中心に検討した.
- 耳鼻と臨床会の論文