離脱式バルーンカテーテルによる塞栓術が奏効した内頸動脈破裂症例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
頭頸部外科領域においては, 大血管が腫瘍または手術により損傷されることがあり, その末梢に存在する中枢神経系への血流の維持という観点から, また特に内頸動脈では走行部位の特殊性からその対応について苦慮することが多い. 今回われわれは, 上顎癌治療後の内頸動脈破裂症例に対し, 離脱式バルーンカテーテルを用いた血管内手術を施行し良好な結果を得たので報告した.<BR>離脱式バルーンカテーテルを用いた血管内手術は塞栓効果が高いとされる. しかし, 術前の閉塞試験をはじめ血管造影・脳血流シンチ・術中のMatas試験・脳波モニターなどを施行し, 塞栓術施行前の十分な脳血流評価を行いさらに塞栓術による合併症の可能性を十分に検討することが血管内手術を施行する上で重要であると考えられた.
- 耳鼻と臨床会の論文