CDDP, MTX, PEPを用いた術前化学療法
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概要
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口腔, 咽頭扁平上皮癌T3 39例, T4 19例の計58例にCDDP, MTX, PEPによる術前化学療法を施行し, その一次効果および遠隔成績を観察した.<BR>一次効果ではcomplete remission (CR) は4例 (7%), partial response (PR) は23例 (40%) 奏効率46.6%だつた. PR以上の症例とPR未満の症例の間に5年生存率で有意差を認めたものの, 全例の5年累積生存率は38.8%で生存率の大幅な上昇は得られなかった.<BR>追跡調査では, 死亡38例中34例が原病死だつた.<BR>縮小治療が可能だったのは12例で, 5年生存は5例うち3例は非再発生存であつた. このことから術前化学療法は機能温存治療の一助と成り得ると思われた.<BR>grade3以上の副作用は21例に見られたが, 肺線維症の1例を除き可逆性だつた.
- 耳鼻と臨床会の論文