小児両側喉頭麻痺に対するEjnell法による声帯外方移動術
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概要
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小児の両側喉頭麻痺に対する声門開大術にあたつてはその手術時期ならびに術式の選択が大きな問題となる. われわれは, 先天性両側喉頭麻痺と考えられる11歳の女児にEjnellらが報告した方法に則り, 左側声帯の外方移動術を施行し, 満足すべき結果を得た. 本論文では, 手術の実際を含めその治療経過を紹介するとともに若干の文献的考察を加えた. 本術式の利点は組織損傷が極めて少ないことから, 他の方法が必要な場合には問題なくあらためて行えることである. これは成長過程にある小児例では他の方法にはない利点であり, 小児例に対しては本術式を第一選択とすべきであると考えている.
- 耳鼻と臨床会の論文