MAST法による特異IgE抗体陽性者の地域差(第1報)
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概要
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MAST法を用いて,全国7都市(札幌,東京,奈良,和歌山,大阪,神戸,大分)の20歳代の健康成人700例(各都市男性50例,女性50例)のアレルゲン陽性率を測定し,一般成人におけるアレルゲンの感作率を検討した.全国的にダニの陽性率が33%と最も高く,次いでスギ,イネ科,HD,ネコと続いた.食餌性抗原はいずれも低い陽性率であつた.花粉類ではスギの陽性率が最も高かつたが,札幌においては極めて低いなど地域差が見られた.また,ほとんどのアレルゲンにおいて男性の陽性率が女性のそれを上回つていた.このように,アレルゲンの陽性率は種類,性差,地域などによりかなり違いがみられ,アレルギー疾患のアレルゲン同定に当たつては,これらのことを十分考慮する必要があると思われた.
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