大阪大学における鼻アレルギーの現況 (第16報):喘息合併例における簡易テオフィリン血中濃度測定
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概要
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喘息, 特にアスピリン喘息はしばしば鼻茸を合併する. これらに対し鼻茸摘出術が行われることも多い. しかし, 手術に当つては喘息をコントロールしておくことが基本である. 喘息の治療薬としてテオフィリン製剤は極めて有効であり広く使用されている. しかし有効血中濃度と中毒域が極めて近いため, 血中濃度を測定しながら投与を行うことが原則とされている. 今回, 極めて複雑であつた従来の方法にかわり, 簡易なテオフィリン測定キット (AccuLevel) を10例の喘息合併例に使用する機会を得た. 操作も容易で, 特別の器具を必要とせず, 約20分間で結果を得ることができた. その値は, 理論計算値と多少の違いをみた. 喘息合併例など, 日常診療において有用になると思われた.
- 耳鼻と臨床会の論文