通年性アレルギー性鼻炎に対する塩酸フェキソフェナジンの効果:JRQLQを用いた検討
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概要
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通年性アレルギー性鼻炎に対する塩酸フェキソフェナジンの効果について、約2週間の薬剤投与前後の鼻症状の重症度、鼻腔所見、および日本アレルギー性鼻炎標準QOL調査票 (JRQLQ) によるアンケート調査から評価を行った。塩酸フェキソフェナジン単独投与32例においては、鼻症状 (くしゃみ、鼻汁、鼻閉) および鼻腔所見で有意な改善が認められた。さらにJRQLQの総括的評価とQOL質問17項目中4項目 (勉強・仕事・家事の支障、精神集中不良、睡眠、倦怠感) で有意な改善が認あられ、塩酸フェキソフェナジンは通年性アレルギー性鼻炎のQOL改善に有用であることが示唆された。また、点鼻・点眼薬併用21例を併せた53例で検討すると、さらにQOL質問の3項目 (記憶力の低下、気分が晴れない、いらいら感) でも有意な改善が認められ、JRQLQは通年性アレルギー性鼻炎に対する薬剤評価に活用できることが示唆された。
- 耳鼻と臨床会の論文